比較ランキング第5位は、株式会社F-Power(エフパワー)です。
「エネルギー」と「金融」、そして「IT」という3つの側面から電力事業へアプローチしていることが特徴で、いつも契約者に適正価格での電力を提供できるよう責任感を持って営業が行われています。
さらに、燃料価格の変動に左右されない「完全固定商品」という料金体系が用意されていて、仮に石油などの燃料価格が上昇しても契約期間中は一定の料金で電力を供給してもらえます。
大手電力会社は「燃料費調整制度」というシステムに基づいて電気料金が定められているので、電気料金は燃料価格の変動に影響されてしまいます。
この心配がないのは株式会社F-Powerの大きなメリットなのです。
また、自社発電による電力と他社発電による電力、そして電力市場からの調達という3つの調達ルートが確保されていて、安定的な電力供給が可能になっていることもメリットです。
一方、株式会社F-Powerのデメリットとしては「個人向けのサービスに力が入れられていないこと」が挙げられますが、これは法人にとってはあまり関係のないことでしょう。
会社名 | 株式会社F-Power |
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事業内容 | 電力の売買業務及び売買の仲介業務、発電及び電力の供給業務、蒸気、温水、その他熱エネルギーの供給業務並びに送配電業務等 |
代表者 |
代表取締役 会長兼社長 埼玉 浩史 代表取締役 沖 隆 |
所在地 |
本社:東京都港区芝浦3丁目1番21号 田町ステーションタワーS20階 西日本営業所:大阪市中央区今橋4丁目1番1号 淀屋橋三井ビルディング4階 北海道営業所:北海道札幌市中央区北一条西5丁目2番9号 北一条三井ビルディング3階 中部営業所:愛知県名古屋市中村区名駅3丁目28番12号 大名古屋ビルヂング25階 九州営業所:福岡県福岡市博多区店屋町1番35号 博多三井ビルディング3階 |
資本金 | 50百万円 |
関係会社 |
(株)新潟ニューエナジー (株)G-Power (株)ファーストコンタクトサービス |
多くの契約電気量実績あり
比較ランキング第5位の株式会社F-Powerは、「法人向け」「個人向け」の両方に対応している電気会社です。
法人向けにおいては、設立されてから常に「たくさんの法人に信頼される」ということを目標に営業が続けられています。
大手電力会社や大企業の子会社がひしめき合う業界で株式会社F-Powerが成長できたのには理由があり、それは「株式会社F-Powerが自社発電所・契約発電所からの電力と電力市場(JEPX)からの電力をバランスよく混合させているから」というものが挙げられます。
これにより市場の変動やいろいろな環境の変化による影響が小さくなっていて、つまり安定的な電力の供給が可能なシステムになっているのです。
例えば東北大震災後に電力価格が不安定になっているときも、他社が規模を縮小したり撤退したりする中、株式会社F-Powerは変わらずサービスを提供し続けました。
どんな事態にあっても変わらず契約者へ電力を届けてきたという信頼が、現在の株式会社F-Powerの実績に繋がっているのです。
設立自体は2009年になっている株式会社F-Powerですが、前身会社であるファーストエスコは1997年に電力事業をスタートしています。
一般の人の中には株式会社F-Powerを知らない人がほとんどですが、企業の中には地域電力会社ではなく株式会社F-Powerを利用しているところも多いです。
エネルギー・金融・ITという3つの側面から電力事業へアプローチ
株式会社F-Powerは、「エネルギー」「金融」「IT」を融合させたSPE(Specialty store retailer of Private label Energy)を目指しています。
これは簡単に言えばエネルギーの製造小売業のことで、実現するためには「エネルギー」「金融」「IT」という3つの要素を組み合わせることが必要不可欠です。
また、「自社電源をどのように最適に保有するか」「電力を調達する上でのベストミックス」を断続的に維持するために「リスク・リターンの適正化を図るためのリスク管理」も大切だという理念のもと営業が行われています。
今後も契約電力量が増えていくことを考慮し、株式会社F-Powerでは全国に発電所を建設する計画が進められています。
電力を適正な価格で提供し続けられるよう、「どの場所にどの程度のコストを費やし、どれくらいの規模の発電所を建設・保有するか」を常に見極めながら設備投資が行われています。
発電所を建設したり保有したりする際には「社会インフラ整備の一環を担っている」という責任感・自覚を持った上で地元住民の理解や自治体サポートを得てからプロジェクトが進められます。
プロジェクトには発電所を建設したり維持・管理したりするノウハウを持った技術者や、系統を熟知した技術者が専門のチームとして携わっています。
金融面においては市場リスクやクレジットリスク、天候リスクなどの各種リスクを管理しつつ、契約者の価値提供に見合うだけのリターンを確保することが重視されています。
すでに規制緩和・自由化の行われている金融の業界において、投資銀行業務やリスク管理業務などの経験とノウハウを持った金融関係の出身者がチームになってこの業務を行います。
そして、ITの面においては「多種多様なデータを収集したり分析したり、そういった作業をいかに効率的に繰り返すか」に重点が置かれています。
これを実現するために全ての基幹になる顧客データベースシステムの整備が実施され、従来の業界の常識にとらわれずに異業種出身のITチームがシステム開発を行っています。
このように、「エネルギー」「金融」「IT」という3つの側面から電力事業へアプローチしているのが株式会社F-Powerの1番の特徴なのです。
株式会社F-Powerの詳細について見てみる燃料価格の変動に左右されない「完全固定商品」
大手電力会社とは少し違った料金体系を採用していることも株式会社F-Powerの大きな特徴です。
大手電力会社が「燃料費調整制度」というシステムに基づいて電気料金を定めているのに対して、株式会社F-Powerは「完全固定商品」というシステムの料金体系が用意されています。
燃料費調整制度の場合は電気エネルギーを生み出すために必要な石油・石炭・天然ガスなどの価格変動に伴って電気料金も変動します。
それに対して株式会社F-Powerの完全固定商品の場合は、契約期間中は仮に石油などの燃料が値上がりしても電気料金は上がらず、一定の価格で電力を供給してくれるのです。
燃料の価格が下がっても電気料金が下がらないことはデメリットですが、料金が固定になっているのは嬉しいポイントです。
また、株式会社F-Powerには「原油連動商品」や「市場連動商品」などのプランも用意されていて、企業の方針に従ってプランを決定できます。
比較のポイント!株式会社F-Powerのメリットとデメリット
それでは最後に、株式会社F-Powerのメリットとデメリットについて解説します。
まず挙げられる株式会社F-Powerのメリットには「電力供給が安定している」というものがあります。
なぜなら株式会社F-Powerは3つの調達ルートを用意していて、それは自社発電による電力と他社発電による電力、そして電力市場からの調達という3つです。
そのうちのどれかに問題が発生しても、他の調達ルートから電力を確保できるため、安定的な電力供給が可能になっています。
また、先ほどの項目で紹介した「完全固定商品」の料金体系が用意されていることも株式会社F-Powerの大きなメリットです。
それに対してデメリットとして考えられるのは、「個人向けのサービスが充実していないこと」です。
株式会社F-Powerは主に法人向けのサービスに力を入れているため、一般家庭での利用には不向きかもしれません。